4月の蔵書整理のお手伝いをしました

GWの嵐の前の静けさを謳歌する軽井沢は、たくさんの花々が一斉に開花し、賑やかな小鳥たちの囀りに満ちています。

そんな4月最後の休館日に、軽井沢図書館では毎月恒例の蔵書整理が行われ、友の会会員6名がお手伝いに参加しました。

蔵書整理は、1ヶ月間の本の貸し出しによって時折間違った本棚に返されてしまう迷子本を、ルールによって決められている本来の場所に戻す作業です。これを毎月行うことによって、図書館の本はいつも整理されて、利用者の方がお目当ての本を容易に見つけることができるようになるのです。

図書館の整理法は、管理・運営を中心とした理論と実践を伴う学問、図書館学の中に組み込まれているシステムで、1829年のドイツに源流を発します。

今回の「蔵書整理を行うスタッフが気になった一冊の本」シリーズで、編集子はズバリ関連本を見つけました。

『ドイツ図書館学の遺産〜古典の世界』(河井弘志)

本はシステムとして組み立てられることによって初めて、万人共有の知識体系のアーカイヴとなり得ます。

その構造を垣間見る事ができるでしょうか。それはこの蔵書整理にまた違った意味を吹き込んでくれるのでしょうか。

こちら日本文化をこよなく愛するI村女史は、伝説の銀座マダムの本にロックオン。

『おそめ』(石井妙子)

川端康成、白洲次郎、小津安二郎らが集った銀座のバーのマダムの生涯を、本人に魅せられた筆者が5年間取材を重ねて描き切りました。

名だたる文化人を惹きつけてやまなかった女性の人生とは。

蔵書整理は単純な作業だけにはとどまらず、行う人にさまざまな興味や発見をもたらしてくれます。

友の会では新しい会員を募集しております。

このような活動にご興味のある方は、是非扉を叩いてください。一同心よりお待ちしております。

ビブリオバトルを開催しました

思いがけない大雪に何度も見舞われた今年の軽井沢でしたが、ようやく春の光が煌めき始めました。

町獣のニホンリスたちの被毛も夏毛の色に変わり始めました。

そんな中の一日、図書館多目的室にて友の会主催の読書会ビブリオバトルが開催されました。

お薦めの本を5分で紹介し、短い質疑をします。最後に、一番読みたい本に投票し、チャンプ本を選びます。

まだ別荘の方たちは来られていないこともあり、今日も参加者は少なく、4人でした。

エントリー本は、

『三島由紀夫』福島次郎

『八ヶ岳南麓から』上野千鶴子

『ムスコ物語』ヤマザキマリ

このヤマザキマリさんがご推薦の『世界はラテン語でできている』ラテン語

でした。著者ラテン語さんの本名は明かされていないそうです。

チャンプ本にはこの本が選ばれました。

友の会では2ヶ月に一度、このような読書会を開催しています。

次回は7月5日(金)15:00〜。

夏の間だけ開館する離山図書館にて開催します。

友の会会員以外の方も、夏の軽井沢の思い出の一つとして是非ご参加ください。

お待ちしております。

3月蔵書整理ボランティア

3/28(木)今年度最後の蔵書整理ボランティアを実施しました

今日は少数精鋭(?)の3名。ふだん小説を読まない力仕事担当のA氏ですが、小説の棚を整理中にカメラを向けられたので、思わず手にとったのが井上靖。
時代を感じる1冊です。

気がつけば、我が家の花壇にクロッカスの芽が!春はそこまで来ていますね

来週からは新年度、新生活を迎える方も多いと思います

軽井沢図書館友の会一同も、新しい皆さまとの出会いを楽しみにしています!

2月蔵書整理ボランティア

3/1 春の訪れならぬ大雪の訪れで3月を迎えた軽井沢です 今朝はこの冬三回目の雪かきでしたが、これくらいないと軽井沢の冬という気がしないかも…

昨日、メンバー5名で蔵書整理のお手伝いをしました

冬の図書館はとっても静か こんな季節こそゆっくり本を選んでみてはいかがでしょう

さて、恒例となりました参加メンバーが整理中に見つけた気になる一冊まずは、公私ともご多忙の中頻繁に蔵書整理に参加してくださるI永さん

『ふたつの夏』(小学館 谷川俊太郎/佐野洋子)

ふたりの夏、ではなく、ふたつの夏…なのですね 軽井沢に所縁のあるお二人の合作、どのような夏物語が展開されているのでしょうか (個人的に)佐野洋子さんと言えばやはり「100万回生きたねこ」この絵本は子どもの頃より50歳過ぎて読んだ時の方が心に刺さりました 不朽の名作です

さて次は「蔵書整理連絡係」の私、K田

『カラヤンがクラシックを殺した』(光文社新書 宮下誠)

私の実家は芸術とは無縁の家ですが、なぜか父親はクラシック特にカラヤン好きで、物心ついた時から毎週日曜(そのころは土曜休暇なんてなかった)朝から大音響でレコードがかかっていました 

カラヤンについてはもともと賛否両論ありますが、ずいぶん刺激的なタイトルなので久しぶりに興味が湧きました~

おまけ 「Z世代は、句読点がつくと怖いという」という記事を読みました

LINE等の文章の最後に 。 がつくと「この人怒ってるの?」と思う人もいるとか 確かにLINEやXはつぶやきなんだから、句読点が必要なほどの文章を長々書く手段ではないとはよく聞きます でもこれも文化、ここにいちいちマルハラだなんだと言われるとちょっと…ね

「優しさにひとつ気がつく×でなく○で必ず終わる日本語」

さすが俵万智さん、素敵です

蔵書整理は毎月最終木曜の休館日に併せて実施しています 次回は3/28(木)10:30~12:00を予定しています

ビブリオバトルを開催しました

今週軽井沢に2年ぶりに大雪が降りました。

降雪から3日経っても森は残雪が深く、出歩くには少々不便を伴う日が続きます。

そんな中、友の会会員による読書会ビブリオバトルが開催されました。

ビブリオバトルはそれぞれ一冊の本を持って集まる参加者が、5分間の持ち時間でその本を紹介する集まりです。一人で本を選んでいるとどうしても傾向は偏りがちですが、こういう集まりを通して普段手に取らないような本に出会えるのも、本好きメイトとしては楽しいものです。

本日は足元の悪さもあり、参加者は催行ギリギリの3人でした。

紹介された本は

『読んでいない本について、堂々と語る本』(ピエール・バイヤール著/大浦康介訳/ちくま学芸文庫)

『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』(坂本龍一著/新潮社)

『胎児の世界〜人類の生命記録〜』(三木茂夫著/中公新書)

の3冊でした。

どの本を読みたいと思ったかという最後の投票では『胎児の世界〜』が選ばれました。

個体発生は系統発生を繰り返すというヘッケルの反復説への独特の思想を伴ったオマージュ、あなたならどう読みますか?

ビブリオバトルは2ヶ月に一回、本の感想や個人の読書感をおしゃべりを交えて楽しく交歓しています。

友の会会員以外の一般の皆様の参加も大歓迎です。

次回は4月11日(木)15:00〜 軽井沢図書館多目的室にて開催予定です。

ご参加を心からお待ちしております。

蔵書整理のお手伝いをしました

毎月第4木曜日は軽井沢図書館の蔵書整理のお手伝いをしています。

図書館の本は全て、一定のルールによって書架に収められていますが、貸し出しが行われる1ヶ月の時間の中には元の住所に辿り着けない本もあります。

そんな本たちを決められたルールに従って元の場所に返すことにより、利用者の閲覧本や借り出し本を見つけ易くするために蔵書整理は毎月行われています。

友の会ではそのお手伝いをしながら、会員も楽しんでしまおう!ということで、蔵書整理でさまざまなジャンルの書架に接しながら見つけた「この本読んでみたい!」と思う本を毎月2名に挙げてもらっています。

今月は・・・・・

今月から図書館友の会会員となられて小説の書架を担当していたT村さんを早速ロックオン。初めての蔵書整理の感想とともにお聞きしました。(友の会では常時T村さんに続く会員を募集しています!)

「いやー、タイトルを追うだけで精一杯。一瞬気が遠くなりかけました・・・」

うんうん。分かります。最初は細かいラベルや著者名を必死で追うので、失神しかけるんですよねw

そんな中で選んでくれたのは同じシリーズの

『家守綺譚』『冬虫夏草』(梨木香歩/新潮社)

です。

同じ主人公が二篇を貫いて訴える不思議な体験。著者の梨木さんは長野県内にも拠点をお持ちで、作品の中にはさまざまな草木が登場して活字にニュアンスを与えるようです。

いやー、排泄物をどう処理するかって生活の一番、一番基本ですから。その処理技術は民度を表しますから。

『便所の民族誌』(斉藤たま/論創社)

いかに清潔に、いかに何事もなかったようにすましてコトを終えることができるのか。

系統立ててその命題に取り組んできた我が国の「便所」から見える大真面目な民族論。

図書カード持ってきて借りようと思いました。(編集子)

本好きさんにはたまらないこういう作業をお手伝いしてくださる方、是非是非友の会の扉を叩いてくださいね!!

来月は22日(木)10:30〜の予定です。

本好きさんのご参加、心よりお待ちしております。

ビブリオバトルを開催します

家に閉じこもりがちになる真冬の軽井沢は、本を相手に一興。

読書会ビブリオバトル開催のお知らせです。

それぞれが最近読んだ一冊の本を5分で紹介し、興味を引かれた一冊に参加者全員が投票してチャンプ本を決める楽しい会です。

友の会会員以外の一般の方のご参加も広く募ります。

2月8日15:00〜、皆様のご参加を心からお待ちしております。

今年最後の蔵書整理のお手伝い

今朝は霧氷がとっても綺麗な朝でした。図書館に向かう途中、青空に映える離山の綺麗だったこと!

(写真は我が家の庭ですが( ´∀` ))

今年最後の蔵書整理のお手伝いはメンバー7名、今年1番多い参加人数でした

好きな棚を整理して良いとの事で、私は1度もやったことのない「辞典」や「陶芸・工芸」の棚を・・・

おいおい、折り紙やら塗り絵やらの辺り、これまで経験がないほど乱れていました(誰か整理している途中ですか?)ってくらい。でもすっきりしました

そして秋から恒例となった「整理している最中に見つけた気になる本シリーズ」第三弾

まずは、雪の華スキー女王のⅠ村さんが選んだ1冊

「美しい世界の廃墟」(エムディエヌコーポレーション)

好奇心旺盛なⅠ村さんは、友人達と軽井沢近郊の廃墟を見学するミニツアーにもお出かけです

廃墟=ゾンビか幽霊病院しか浮かばない私ですが、「美しい」と題名についている廃墟は見てみたいものです。栄枯盛衰をより強く実感するのかしら…興味湧く写真集ですね!

次に、私の知り合いの中で最も生活IQが高いと尊敬している織姫ことT野さんの選んだ1冊

「98歳になった私」(講談社 橋本治)

橋本治さんって誰?と聞く私に「東大紛争の時≪とめてくれるなおっかさん≫のポスター作った人よ」と。あ~あのポスターは(私は生まれたばかりで実物知らないけど)有名ですね~

70歳で惜しくも亡くなられた橋本さんが描いた98歳の世界はどんなものだったのでしょうか

蔵書整理は毎月最終木曜、図書館休館日の10:30~12:00に実施しています。今年もご協力ありがとうございました。皆さまどうぞ良いお年をお迎えください

「クリスマスの贈り物」イベントを開催しました

2023年クリスマスイヴ。

図書館多目的室で「クリスマスの贈り物」イベントを開催しました。毎年、友の会の一部会である英語サークルCEP(Creative English Playground)のメンバーが中心となって企画・開催しています。

昨年に引き続き、音楽家のマキ・奈尾美さんの歌唱指導とパフォーマンスで、クリスマスの雰囲気を盛り上げました。

会場には小さいお子さんを含めて50人以上の方においでいただき、一緒にクリスマスソングを歌って楽しいひとときを過ごしました。

軽井沢も例年にない暖冬ですが、さすがに夜は冷え込みます。

皆様、どうぞ暖かくしておやすみください。

11月図書館蔵書整理のお手伝いをしました

初冠雪の声が立ち消えになる頃、ようやく本気モードに突入した浅間が美しい図書館の窓です。

11月最後の木曜日。図書館では毎月恒例の蔵書整理が行われ、友の会メンバー6人がお手伝いをしてきました。

毎月お知らせしている通り、蔵書整理は、1ヶ月の図書館運営の間に正しい場所に戻されなかった迷子の本たちを見つけ出して元の場所に戻すお仕事です。この整理をすることによって、いつもお目当ての本がすぐに見つかる配列が維持されていくわけです。

その大切な整理に関わりながら、色々な書架を眺めながら興味ある本にロックオンしたりするのも、お手伝いの本好きメンバーの楽しみです。

先月から、お手伝いの合間にメンバーが「これ読みたい!」と思った本を選り出してもらい、ここでご紹介しています。

今日はまず山ガールK田さんから。

自宅に訪れるニホンリスをこよなく愛する動物好きは、やっぱり温かい生き物の体温が感じられるような一冊を選びました。

『ねこのおうち』(柳美里著・河出書房新社)

登場するねこは何匹なのでしょう。おうちがテーマとなっているのだとしたらそのねこさんにはおうちが無いのでしょうか?ねこにとって本当のおうちとは?

軽井沢とご実家を交互に行き来しているI佐さんは、空き家問題に興味を寄せているのでしょうか。

『カモナマイハウス』(重松清著・中央公論新社)

普通の人々を描いて人気の高い重松清の一冊を新着本の棚から選り出しました。マイハウスはどんな家なのでしょうか?重松氏自身のお家なのか、想像上のマイハウスなのか、とても興味がありますね。設計は?構造は?

今回は図らずとも二人とも「家」がテーマの本を選んだようです。両方の「家」は全く違った切り口からその本質を私たちに問いかけてくるような気がします。

軽井沢もついに厳しい冬に突入します。

暖かい「おうち」でこれらの本を読み、「おうち」の意味を考えるのもいいものです。お供はルビー色のホットワインでしょうか。

図書館友の会では、このようなボランティアをご一緒していただける方をお待ちしております。