3月蔵書整理のお手伝いをしました

浅間に先日のドカ雪の名残を残して、町はようやく春の気配が感じられるようになりました。

軽井沢図書館では毎月恒例の蔵書整理が行われ、友の会会員がそのお手伝いをしました。

蔵書整理は、1ヶ月の貸出で元の場所に戻ることができなかった本を探し出して正しい場所に収めつつ、書棚の配列を整える作業です。友の会では毎月数名がそのお手伝いをしています。

その作業の中のお楽しみは、配列を整えながら今まで出会えなかった興味深い本に巡り合えることです。

毎月二人の会員に、出会った読んでみたい本を挙げてもらっています。

今日はお二人のT野さん。

最初のT野さんは版画の装丁が美しい一冊を選びました。お料理の本かしら?と楽しそうです。

『ミトン』小川糸/平澤まりこ画/幻冬舎

五本指手袋ではなくてミトン。この言葉に手作りの温もりを感じるのは私だけでしょうか。新美南吉の『てぶくろを買いに』も、ウクライナの童話『てぶくろ』も挿絵はミトン。ほっこりと心を温めてくれるカタチなんです。さてこの一冊のミトンとは。春まだ浅きこの頃。冬支度を仕舞いながら、小さな暖かさをまだ掌に感じておくのも良さそうです。

二人目のT野さんは、前々回に引き続きの推し本です。

『白鶴亮翅』多和田葉子/朝日新聞出版

多和田葉子の斜に構えた視線に惹かれると前回もおっしゃっていたT野さん。しかしドイツ在住の筆者だからこそ日本の振る舞いを客観的に解釈できるという構図はありそうです。T野さんはその独特の日本らしさにハマったようです。カフカの無常感に影響を受けたという多和田ワールド。じっくり味わってみたいものです。

急に春めいて、リスたちの換毛もスピードアップ・・・するのかな?

さあ、図書館友の会の活動もギアを上げていきたいと思います。蔵書整理など図書関係のボランティアにご興味がある方、ご一緒しませんか?

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